2023/10/1

信用情報に問題はないのに審査が通らないのはどうして?

カードローンやクレジットカードの審査に通らなかったので、自分の信用情報を確認してみたところ、特に異動などの事故情報が登録されておらず問題はないはずなのにどうして?というケースがたまにあります。
 
審査に通らなかった場合でも、信用情報に問題があれば原因は明らかですが、そうでなければ一体何が原因なのか分からなくて困ることもあるでしょう。
 
今回は、信用情報に問題がないのに審査に通らない原因として考えられる理由を説明します。
 
 
 
信用情報に問題はないのに審査が通らないのはどうして?
 
 
目次
1.「総量規制」のルール
2.短期間のうちに何回も契約を申し込んで審査が行われている
3.社内ブラックに載っている
4.いわゆる「スーパーホワイト」の状態になっている
5.信用情報に誤った内容が登録されていたら・・・
 
 
 
1.「総量規制」のルール
 
 
貸金業法には「総量規制」というルールがあり、これは利用者の年収の3分の1を超える貸付を禁止するというものです。たとえ、延滞などの事故情報がないとしても、この総量規制に抵触する場合には審査に通ることが難しくなります。
 
 
 
2.短期間のうちに何回も契約を申し込んで審査が行われている
 
 
カードローンやクレジットカードの審査に関する情報は6ヶ月程度の間信用情報に残ります。
こうした情報が事故情報として登録されるわけではありませんが、6ヶ月の間にいくつもの情報があることは「お金に困っている」「何か審査に通らない要因がある」など、審査について消極的に判断される材料にはなってしまいます。
 
 
 
3.社内ブラックに載っている
 
 
社内ブラックとは、消費者金融や貸金業者が自社内で保有している不良顧客リストに掲載されている状態のことをいいます。
 
信用情報とは別に各会社が管理しているリストであり、社内ブラックに掲載された情報は、その会社が自発的に削除しない限り、半永久的に社内に残り続けます。そのため、完済してから何年が経過しても、その会社から借入やローンなどはできなくなります。
 
債務整理をした借金の貸主である消費者金融や貸金業者に対して、手続が終わってから何年も経っているのに借入ができないような場合は、社内ブラックの載っている典型的なケースと言えます。
 
 
 
4.いわゆる「スーパーホワイト」の状態になっている
 
 
ブラックリストに載っている状態が終わると、信用情報はいわゆる「スーパーホワイト」と呼ばれるまっさらな状態になり、延滞などの事故情報が削除されるだけではなく、今までの取引の履歴がすべて削除されることになります。
 
その状態で、借入やローン、クレジットカードの契約を申し込んだ場合、各サービスを提供する会社が信用情報を確認しても、今までの取引履歴がまったく出てこないため、返済能力などを確認することができないことになります。
 
場合によっては、過去に何らかの問題を起こしたことがあるのではないかと勘繰られてしまうことで、かえって審査に通りづらくなってしまう可能性もあります。
 
もちろん、「スーパーホワイト」の状態になっているからと言って、すべての会社で審査が通らないわけではありませんので、もし「スーパーホワイト」の状態から外れたい場合には、その時点で契約できる会社との取引で返済の実績(クレヒス、クレジットヒストリー)を積み上げることから始めるのがよいと思われます。
 
 
 
5.信用情報に誤った内容が登録されていたら・・・
 
 
異動などの事故情報が登録されていると、生活を送るうえで様々な不利益を受けるおそれがありますので、事故情報については削除してほしいと思うのが当然でしょう。しかし、信用情報機関に登録されている情報は、利用者の信用情報を判断するために重要なものですので、登録内容に誤りがない限りは、本人からの請求であったとしてもその内容の訂正や削除はできません。
しかし、開示された信用情報に明らかに事実と異なる情報が記載されている場合には、誤った情報が登録されている可能性がありますので、登録をした消費者金融や貸金業者、クレジットカード会社などに問い合わせをして、正しい情報を伝えることによって、信用情報の訂正や削除をすることができます。