2024/9/13
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相続税の2割加算ってなに? |
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![]() 相続税の2割加算ってなに? 相続により財産を取得した人が、被相続人の一親等の血族や配偶者以外の人である場合、その人の相続税額に対し、さらに相続税額の2割に相当する金額が加算されます。 例えば、被相続人に配偶者や子がいない場合、一親等の親族である父母が法定相続人となりますが、この場合の父母の相続税額には2割の加算はされません。しかし、ここで父母が相続放棄をして兄弟姉妹が相続人となると、その兄弟姉妹は2割の加算がされることになり、父母が相続する場合よりも相続税額が多くなります。 2割が加算される制度は、①相続または遺贈により財産を取得した人が、被相続人と血縁関係の疎い人である場合やまったく血縁関係のない人である場合、遺産の取得に関して偶然性が高い②意図的に被相続人が子を越えて孫に遺贈するなど、相続税の課税を1回免れようとする場合には、配偶者や子、父母が相続する場合に比べて多くの負担を求めることが合理的である、といった理由から設けられたとされています。 この2割加算の対象となるのは兄弟姉妹のほかにも ① 祖父母 ② 甥・姪 ③ 子の配偶者 ④ 内縁の妻 ⑤ 養子にした孫 などがいます。 なお、上記⑤について、民法上では、養子縁組をすると実子と同じ一親等の血族(法定血族)となりますが、相続税の考え方では、孫を養子とすることで、被相続人の子の相続税1回を免れることになるため、2割加算の対象となります。 また、被相続人の子が先に死亡していたとき、その子に代わって「子の子である孫」が相続することになります(これを「代襲相続」といいます)が、この場合、孫として相続しているのではなく、子に代わって相続することになるため、代襲相続人である孫が遺産を取得して相続税を納めることになってもその税額の2割が加算されることはありません。 もし、養子にした孫が、この代襲相続人でもある場合、2割加算の対象とはなりません。
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