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2025/9/25
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【令和7年10月1日施行】公正証書遺言のデジタル化が可能に! |
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令和7年10月1日から、公正証書の作成がデジタル化されます。 これにより、今までは原則として公証役場に行って作成する必要があった遺言について、一定の要件を満たせば公証役場に行かなくても作成することができるようになります。 ![]() 【令和7年10月1日施行】公正証書遺言のデジタル化が可能に! 公正証書とは、法律行為その他の私権に関する事実について公証人が作成する証書で、この中には遺言も含まれています。 従来、公正証書遺言は、公証役場へ行くか公証人に出張してもらい、対面での本人確認を行い、紙の遺言書に署名・押印をすることによって作成することが原則でした。 しかし、令和7年10月1日以降、公正証書の作成手続がデジタル化され、一定の要件を満たせば、公証役場へ行かずに遺言を作成することが可能になります。 デジタル化により従来の手続と異なる点は主に次の3点です。 1.インターネットによる嘱託が可能 従来は公証役場へ行き、印鑑証明書等の書面によって本人確認を行うこととされていましたが、電子証明書による本人確認をすることでメールを使った嘱託が可能になります。 2.ウェブ会議の利用が可能(リモート方式) 従来は公証役場へ行くか公証人に出張してもらい、対面で作成することとされていましたが、ウェブ会議を利用して作成してもらうことが可能となります(リモート方式)。つまり、公証役場に行ったり、公証人に出張してもらわなくても遺言を作成することができるようになります。 (1)リモート方式を利用するための要件 ① 嘱託人又は代理人によるリモート方式利用の申出があること ② 嘱託人や代理人のリモート参加について他の嘱託人に異議がないこと ③ 公証人が嘱託人や代理人のリモート参加を相当と認めること なお、相当か否かは、リモート参加の必要性・許容性(リモートでの本人確認、真意の確認、判断能力の確認のしやすさ等)を総合的に考慮して判断されます。 (2)リモート方式による作成手続の流れ ① ウェブ会議招待メールからウェブ会議に参加する ② 公証人が映像・音声の確認、本人確認・意思確認を行う ③ 遺言書案を画面に表示して公証人が読み上げ、列席者が内容を確認する。 ④ 公証人から列席者に対し③の案を記録したPDFファイルへの電子サインをメールで依頼する。 ⑤ ④のメールを受信した列席者全員が電子サインを行い、送信する。 ⑥ 公証人が電子サイン・電子署名を行う(完成) 3.電子データでの作成が原則 従来、公正証書遺言は紙で作成され、嘱託人等の列席者と公証人がそれぞれ署名押印をしたものが原本でしたが、今後は、PDF形式の電磁的記録で作成され、嘱託人等の列席者がパソコンを使用して電子サイン(電子ペンでディスプレイ等に手書きするもの)を付し、公証人が同じく電子サインと官職証明書による電子署名を付したものが原本となります。嘱託人が遺言を受け取る方法は次の3つから選ぶことになります。 ① データを紙に印刷したものを受け取る ② インターネットからメールを受信して受け取る ③ 自分で用意したUSBメモリ等を使ってデータで受け取る なお、リモート方式を利用するためには、ウェブ会議に参加することができるパソコンやメールアドレス、電子サインをするためのディスプレイや電子ペンなどの環境が整っていることが必要です。 遺言の作成手続がデジタル化されれば、公証役場へ行く手間が省略でき、遺言者や証人当事者の日程調整がしやすくなるなど、遺言を作成するうえでのハードルが下がることが期待できます。しかし、ハードルが下がっても、遺言の内容について真剣に検討する必要があることに変わりはありません。遺言は、遺言者の最後の意思を伝え、遺された家族がスムーズに手続きを進めるための大切なものです。原則として、公証役場では遺言の内容に関する相談はできないため、ご自身で遺言の内容を考えなければなりませんが、安易な気持ちで作成すれば、遺された家族間で感情的なトラブルが起こってしまうかもしれません。少しでも不安がある場合は、専門家へ相談することをおすすめします。
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